心の健康 #5 人事評定面談をストレスなく実施する方法
こんばんは、キュウちゃまです。
人事評定面談時期になると管理職は胃がキリキリしますよね😪とにかくストレスが溜まります・・・😫
人事評定面談前は、「評価結果を部下へどのように伝えたらいいかわからない」「部下から言い返されたらどうしよう」等、とにかく不安になるものです。
でも、管理職は自社の人事システムを理解し、自信を持って面談に望めば不安に感じる必要はありません☝️
また、評価結果を説明する時に説得できる材料を整理しておくことで不満が残りにくい面談の実施が可能です。ストレスも溜まりにくいですよ。
キュウちゃまが経験した人事評定面談時のうまくいった事例を2つ紹介します。
不満が生じる案件は切り口は違えど、以下2つに集約されます。
これは人事面談の「あるある」です。上職者でも仕事の効率が悪かったり、お荷物のように扱われたりしている人はどの会社にもいます。面談時に「●●さんは高い給料もらっているのに仕事をしていない」と口にする方は少なくありません。このような場合、以下のような点を確認したり、説明してあげましょう。
・どのような状況を目にして●●さんが仕事をしていないと判断しているのか。
・うわさ話である場合、事実を確認したのか。
・自分の評価結果に不満があっての発言なのか。
・自分が目指す個人の将来像はどのようなものか。
・(管理職が●●さんの業務を把握しているのであれば)●●さんの業務内容や進捗等を話せる範囲で共有する。
・●●さんの給料と業務の質に乖離がなければ、人事制度上職級に相応する給料を貰っており問題はないことを伝える。
実際に面談時に返答した内容を以下に紹介します。
「Aさん(面談対象者)は、日ごろから業務改善活動等を通して評価されにくい作業も頑張ってくれていますね。本当に感謝しています。ありがとう。振り返りの中で『●●さんが高い給料をもらっているのに、仕事をしていない』といった発言がありましたが、仕事上でどのような課題があったのか教えてもらえませんか」
⇒9割以上の面談対象者は、課題や問題点を明確に説明できません。噂話などに基づくものが多く、情報があいまいで矛盾点も多いです。単に、羨ましがっていることがほとんどですね。また、自分の評定結果に満足できない場合に「できていない人」と比べたくなる心理から、このような発言が出ると思われます。
「●●さんの件について問題視されていたようですが、当社の人事制度で降格するシステムが十分に整備されていないことから能力と給料が相関せずに嫌な思いをさせてしまっているようですね。その点は管理職が、今後能力と給料又は等級(役職)の不一致が起こらないように人事部門へ働きかけてみます。また、●●さんの人事評定に当たっては等級に対して不十分な部分があれば適正に評価を出しますので安心してください。一方で、Aさん(面談対象者)は、日頃よりリーダーシップを発揮されており、管理職層として素養があるため大変期待しております。
これからもっと上の職級を目指すにあたって尊敬できる先輩、管理職はいますか。(⇒回答を受ける)そうであれば、Aさんが尊敬するB先輩に追いつけるように、まずは同僚や同じ職級の集団の中において「出来ている人」と比べ、1年間を振り返ってみましょうか。出来ていない人と比べても自己満足でしかないので、出来る人と比べて自分の成果を第三者へアピールしていきましょうね。」
⇒「出来ていない人」が高い給料を貰っていなければ問題にはなりませんが、意外と高い給料を貰っていることがあります。その時は制度上の問題はあることは認めつつ、改善に向けて管理職として努力することをお伝えしましょう。一方で面談対象者が目指す将来像等を確認したうえで、出来ていない人と比べることがナンセンスであることを伝えましょう。人事制度度上の問題と分けて本内容をお伝えすれば、かなり効果的です。
このケースが最も多いですね。例えば、S、A、B、Cのように4段階で人事評定が区分されている場合、ざっくりですが「Sは超過達成、Aは十分な成果を達成、Bは現等級に見合った成果を達成、Cは明らかに不十分」といった評価内容になります。「S」はチャレンジングな活動ができ、超過達成であることは多くの方が理解されています。一方、「A」と「B」の評価が個人又は評価者(管理職)によって捉え方が異なることがあります。端的に言えば、「ふつう」がAとBのどちらに該当するのか不明、つまり人事方針が浸透していないとうことです。キュウちゃまの会社の場合、「B」が「ふつう」であり、「A」は「よくできました(計画通りかつ職級で求めらレベルの業務を確実に遂行した)」って感じですね。このような場合は以下の点を日頃から周知するようにすることが効果的です。
・A評価は「ふつう」という判定ではなく、職級に求められる能力を十分に発揮したという評価である。
・B評価が「ふつう」という判定に該当する。
・人事制度上、すべての人にS評価がつくことはない(S評価がつけば大幅な昇給が発生するため、一般的にはS評価は同等級内従業員の上位20~25%)
・同じ等級で自己評定しているか(自分より低い等級の人と比べる人が多い)。
実際に面談時に返答した内容を以下に紹介します。
「Aさん(面談対象者)は、自己判定を「S」としていますが、今回の評定は「A」になります。理由としては、職級に求められるレベルの役割(例えばリーダーシップを発揮してチームを引っ張っる姿勢)を担い、担当した業務もすべて計画的に実行することで、組織の目標の達成に貢献できたからです。
「S」評価をつけなかった理由ですが、現在の等級の仕事はよく出来ていますが、次の等級の役割は意識できておらず、チャレンジングな姿勢は認められませんでした。
リーダーシップを活かしながら、他部署を巻き込んだ改善活動を中心的な立場で実施したり、受け身ではなく、自部署から発信する姿勢が認められるようになると一層高い評価が得られると思います。次年度はAさんの「巻き込む力」に期待しています。」
⇒現在の等級の範囲の業務を頑張っているだけでは次の等級にはふつう上がれません。次の等級の業務ができる人材であることをアピールするように促してあげましょう。
「Aさん(面談対象者)は、「B」評定には満足していないということですね。
今期の振り返りの中で、Aさんから『●●さん(1級職)より仕事量も多く、質も高かった』とのコメントがありましたね。確かにAさんの作業量、スピード、質は高いと評価していますが、それは1級職における評価であり、今期から2級職のAさんの発揮能力としては「物足りない部分もある」と評価しました。ただし、等級が上がった時点では通常、能力が不足しがちですが、業務が少し高度化しても、Aさんが計画的に業務を遂行したことは評価に値するため「B(等級内の業務を遅滞なくこなした)」評価としました。次年度は、2級職に求められる「リーダーシップ」「積極性」「創意工夫」といった能力を発揮し、担当業務を計画通りかつ確実に進捗させるように意識してみましょう。」
⇒特に等級が上がった方は、前の等級で自己評価する傾向があります。現在の等級と比べる旨コメントするとともに、現在の等級の役割や責任をしっかりと伝えてあげましょう。
「Aさん(面談対象者)は自己判定を「S」としていますが、今回の評定は「A」になります。理由としては、同等級内のBさんやCさんと比べると課題抽出やその対策を考えるという意識が十分ではなく、実際にBさんやCさんは関係部署と連携した業務を展開しており、Aさんと同等級の中で明らかに成果をあげています。」
⇒「S」評価は人事制度上、上位20~25%になる旨をお伝えすると半分ぐらいの方は納得されます。少しピンと来ない方には、ちょっと厳しいですが、『Aさんは同職級のBさんやCさん競っていく必要があります。そのような方々の集団において上位20%(10人中2位以内)に入っていると第三者に宣言できますか?』と問いかけてください。100%理解してくれます。
最後に、人事評定面談をうまくは運営する上で、最も重要なことは上司部下間の「コミュニケーション」です。当たり前のことではありますが、ついついおろそかにしてしまいます。月1回の1on1面談、評価後面談、目標設定時や変更時の面談等、設定しようと思えばコミュニケーションの機会はいくらでもあります。管理職の方は面談時にストレスを抱えるぐらいなら日頃から部下との時間を作って強い組織づくりを目指しましょう。
紹介した内容で納得されない場合、期首に課員の目標を設定し、その中で●●を●月までに達成できれば「S」、担当者に起因する遅延が生じた場合「B」等と評価の基準を準備しておきましょう。
被評価者と管理職で合意した内容であれば不満は言えませんからね。
本日はこの辺で。ありがとうございました。